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アジアの台所

  インドネシア Indonesia

~「スラウェシ島」のココナッツオイル~


ABOUT
・インドネシアは世界一のココナッツ生産国
・1万3000以上もの島があるうち、ジャワ島とバリ島が二大観光地
・首都ジャカルタから東に1000kmのところにある、アルファベットのKの形をしたカカオ畑が広がるスラウェシ島マレレ村では、ほぼ一日かけてココナッツの実をすって自家製ココナッツオイルを作る


ココナッツミルク缶で作るココナッツオイルと、ココナッツの甘い香りが立ちのぼるピリ辛ソースのサンバルというご飯がすすむおかずをご紹介します。台所が幸せな空気に包まれます。

           材料(作りやすい分量)
           ココナッツミルク缶(400ml)・・・・1個
           赤唐辛子 ・・・・・・・・・・・1/2本
           にんにく・・・・・・・・・・・・1片
           玉ねぎ・・・・・・・・・・・・1/4個
           トマト・・・・・・・・・・・・1/2個
           きび砂糖 ・・・・・・・・・・小さじ1
           塩・・・・・・・・・・・・・・・適量

 
 作り方
 <ココナッツオイル>
1ココナッツミルクを鍋に入れ、強火にかける。できるだけ混ぜない。
2沸騰し、透明な油と白いもやもやした固形物に分離してきたら中火にする。白いもやもやが崩れないように気をつけながら、底が焦げ付かないようにだけ時々混ぜる。
3白いもやもやが集まってそぼろ状の塊になっていく。 これが液体と完全に分離して、ひき肉そぼろのようなこんがり色になったら、火を止めて濾す。ここまでで1時間弱。
できるだけいじらないこと! ココナッツミルク缶の種類によってうまく塊にならないものがあります。
添加物、特に酸化防止剤の入っていないものがよいです。
4液体部分がココナッツオイル。固形分は「タイミニャ」と呼ばれる副産物。
 <タイミニャのサンバル>
1赤唐辛子は種を除き、輪切りにする。にんにく、玉ねぎはみじん切り。トマトは角切りにする。
2フライパンに、作ったココナッツオイル小さじ1を熱し、赤唐辛子、にんにく、玉ねぎを炒める。
3玉ねぎが透き通ってきたら、トマトと砂糖を入れて煮崩れるまで加熱する。
4タイミニャを加え、塩で調味し、肉味噌くらいの汁気になるまで煮詰める。

 
  タイ Thailand

~クリエイティブな野草料理~


ABOUT
・タイ北部の山岳部のユースック村の少数民族アカ族
・言語はタイ語とアカ語がごちゃ混ぜ
・主食のアカ米は、タイ米よりも日本米に近く、丸くて少し粘り気がある
・焼畑をして移動しながら生活をしていたが、1980年代に焼畑がタイ政府により禁止されるようになって定住が進み、近年はコーヒーやお茶などの作物を栽培して販売し、収入を得ている
・村の主な作物は、パイナップル
・食事は、山からとってきた毎日違う野草でおいしい料理を作る
(セリに似た野草「ロチョ」は水際に群生していて、小鍋で煮てあっさり味のスープにする。バナナのつぼみは「ンガペ」と呼ばれて、刻んで水にさらすと、水が真っ黒になるくらいアクが出る。これを砕いた米と煮込むと、とろっとしたやさしい味のおかゆになる。その他にもいろんな野草があって、それぞれ決まった食べ方がある。一番驚くものは家具の籐細工に使う籐。日本のものと同じ種類ではないかもしれないけど、それを食べる)
・料理だけでなく、生活に必要なものを自らの手で何でも作っている
・山からとってきた竹で、台所道具も作る
(ザルやカゴ、食事に使うちゃぶ台や椅子も手作りする。クリエイティブでかっこいい)
・近所で助け合いながら、山二つ越えた先の林までも行く
・調味料も自由自在に手作り
「アチィー」・・・平らに干した納豆のようなもので、蒸した大豆を発酵させ、 ひき割りにして干し、発酵と天日の力でうまみをだす。これを砕いて、唐辛子と庭で摘んできたにんにくの一種とともに料理に加えると、淡白な野草料理がぐっとおいしくなる。大きく立派な葉脈の模様がついていて、とにかく香りが格段にいい。
・塩、にんにく、唐辛子、アチィーは毎日の料理に欠かせない
・煮炊きをするのは囲炉裏で、その上の棚に は肉や魚が吊るされ、料理をしていると自然と燻製になる。囲炉裏は3階建ての台所になっている
・意外なことに、味の素(うま味調味料)を塩と同じようにどんな料理にも入れる
(村の働き盛り世代は街への出稼ぎが多いので、街で出会った味と文化が持ち込まれ、村の食も少しずつ変化してきているようだ)

 
  インド India

~本場インドはやさしい辛さのスパイス料理~




ABOUT
・人とストリートフード(屋台)が桁違いに多く、夕方になると人々が道路にあふれ、満員電車さながらのぎゅうぎゅう詰めになる
・インド料理は地域ごとに違う





インド北部のパンジャブ州のパンジャブ料理をご紹介します。
・バターチキンカレーやタンドリーチキンなどが日本で知られている
・ヒンドゥー教のハヌマーン神の日の火曜日は、ベジタリアンになる
・生姜、 にんにく、玉ねぎ、トマ トを毎日使うから、生姜とにんにくはすりおろしてストックしている
・「マサラボックス」というスパイスボックス・・・丸いステンレス器に7種類のスパイスが収められたもので、インドの家庭に欠かせない道具。 7つという限られた数の中で好きなものを選んで、オリジナルのスパイスセットが作れる
・チリは味、ガラムマサラは香り、ターメリックは色、そして黒胡椒は辛さ
例)赤いチリ、黄色のターメリック、茶緑色の コリアンダー、茶色のガラムマサラ、そして粒々のクミンシード、黒胡椒と塩など
・インド料理というと「カレー」の イメージがあるが、インドにカレーという料理はない
・野菜をスパイスと炒め煮にしたものはサブジ、各種のスパ イスとグレイビーで炒めたものは ○○マサラ、その他それぞれ固有の名前がついている
・数え切れないほどの種類のスパイスを使い分けるが、スパイスを使いこなす術ではなく、体にやさし い家庭の食卓である
㊟¹素材の味が分からなくなるので、スパイスの入れすぎは注意!
 ²胃によくないので、チリの入れすぎはダメ。

他に
アルゴビ・・・カリフラワーとじゃがいものスパイス炒め
チャナマサラ・・・ひよこ豆のスパイス煮込み
カダヒパニール・・・パニールチーズのスパイス炒め
トマトときゅうりのサラダ
ライタ―ヨーグルトソース
プーリー・・・丸く伸ばした小麦粉生地を揚げるプレーンな味の揚げパン
チャパティ・・・普段の主食は平焼きパンだが、揚げることもある